監督:ホン・ジヨン
出演:チュ・ジフン
シン・ミナ
キム・テウ
日傘デザイナーのモレ(シン・ミナ)とサンイン(キム・テウ)は幼馴染で結婚して1年の新婚。
サンインを「ヒョン(兄貴)」と呼ぶモレ。
初めての結婚記念日の日、モレは陶器の展示会へと足を運びますが生憎の休館日。
なんとか中に入りたいモレはこっそり忍び込み一人の青年と出会います。
出会いがしらにぶつかったふたり。
倒れたモレのおしりの下にはその青年−ドゥレ(チュ・ジフン)が持っていた使い捨てカメラが。
そこに展示会場で作業をする人の声が聞こえ、慌てて逃げ隠れするモレとドゥレ。
狭い隙間に潜り込んだモレは差し込んでくる夏の強い日差しにめまいを感じました。
−何かに引き付けられるように近づくふたりのくちびる。
−強い日差しに「理性」は跡形もなく溶けてしまったかのよう…。
初めての結婚記念日の夕食の席で、サンインは会社を辞め長年の夢だったフレンチ・レンストランを開業することを打ち明けます。
−分かってくれとは言わないが、許してほしい。
モレは笑顔でサンインの申し出を受け入れました。
そしてモレは、展示会場で起きた「出来事」を打ち明けます。
−住んでるところも電話番号も、名前も知らないひとだったの。
怒りを抑えきれないサンインを追いかけるモレ。
そんなモレにサンインは、フランスからやってきた韓国人をしばらく自宅に住まわせることを伝えます。
サンインが新しく開くフレンチ・レストランの準備のために呼び寄せた料理人−23歳の若造だ。
夕食を済ませ自宅へ戻ってきたふたりの前に現れたひとりの青年−ドゥレ。
「ごめんね、ヒョン。」−謝るモレにサンインは、これ以上こじれるだけだからもうこの話は止めようといいます。
「明日の朝にはすべて忘れよう」
3人での共同生活。
ドゥレを避けながらも惹かれ始めるモレ。
天真爛漫で無垢なモレにストレートに感情をぶつけてくるドゥレ。
類稀な料理のセンスを持ったドゥレに嫉妬心を持ち始めたサンインでしたが、
その嫉妬心が料理のせいだけじゃないことを認めずにはいられなくなってきて…。
モレもドゥレに惹かれ始めている−そう感じながらもなんとか感情をおさえていたサンイン。
そんな複雑な共同生活の中、モレが妊娠したことが分かります。
お祝いをしよう−張り切るドゥレ。
心から妻の妊娠を喜ぶことができないサンイン。
そして−ある日1枚の写真を目にしたサンインはついに感情を爆発させます。
−展示会場でモレが会ったという男もドゥレだった…。
サンインとドゥレを前に、モレは決断を迫られ…。
天真爛漫で無垢、その一方でキュートで小悪魔なモレ役が実にぴったりだったシン・ミナ。
モレが口にした「ふたりともすきなの」−普通だったらはらわた煮えくり返りのこの言葉もなぜか許せてしまう…。
「甘い人生」「サッドムービー」「魔王」などドラマや映画で演じた役の中で、この「キッチン」のモレが一番似合っていたような気がするな。
キム・テウは知らないなぁ〜って思ってたんだけど、「JSA」に出演していたと知ってびっくり!
本国では実力派俳優としての認知度も高い俳優。(39歳っていうのは意外だった!)
そして公開までこぎつけられるのかヤキモキさせてくれたチュ・ジフン。
アタシの中では「宮〜Love in Palace」のシン皇太子役の感情をあまり表に出さないっていうイメージが強く残ってるから、この映画の中のドゥレのようにストレートに感情を表す役を演じているチュ・ジフンは新鮮だったな。
2006年のドラマ「宮〜Love in Palace」でブレイク、復讐に燃える弁護士を演じた「魔王」、映画「アンティーク〜西洋骨董洋菓子店」、そしてこのキッチンで人気を不動のものとした−はずだったのに、今年4月の事件によってすべてのキャリアを白紙にせざるを得なくなってしまった…。
「キッチン」観ることが出来て本当によかったぁ〜。
−アタシ、こんなカンジの映画大好き
ちなみにチュ・ジフンが出演した前作「アンティーク」の監督ミン・ギュドンは、この「キッチン」のホン・ジヨン監督の旦那さんです。