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ぱちゃぽの film review

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悲城情市 on DVD
 監督:ホウ・シャオシエン
 出演:トニー・レオン
    シン・シューフェン
    リー・ティエンルー
    チェン・ソンヨン
    カオ・ジエ



悲情城市−とても静かな映画でした。
そしてとても残酷な映画でした。

この静けさの要因は、侯考賢(ホウ・シャオシエン)監督のカメラワークによるところがとても大きな要因となっていると思います。
まず映画を観て思ったのは、ロングショットの多さ。
いわゆる「アップ」というものがほとんど、否、なかったと言っても過言ではないのではないでしょうか。
暴動のシーンでも遠くから、まるで傍観者として見ているかのようなアングルでスクリーンに収めています。

1989年公開、誰も取り上げようとしなかった二・二八事件を題材にし、ヴェネチア国際映画祭でを金獅子賞(グランプリ)を受賞した映画。

来月台湾へ行くんだけど、その時のスケジュールの中に九份(きゅうふん)への観光が含まれていて、その九份を紹介する文章の中に必ずこの映画のタイトル「悲情城市」が書かれているんです。
しかもぱちゃぽが愛して止まないトニー・レオンが出演していて、これは台湾へ行く前に観ておかなければならないと、DVDを購入しました。

1945年8月15日、終戦の日。
この日、日本でも太平洋戦争に勝つことを信じて疑わなかった国民の耳に届いた「玉音放送」が流れているシーンから始まり、天皇陛下のお言葉の最中に一人の男の子が誕生します。

日本統治下から解放され、喜びにわく台湾。−でもその喜びは長く続きませんでした。
もともと台湾で生活をしていた「本省人」と、中国大陸から流れてきた−いわゆる外国人である「外省人」。
当初台湾の人たち(本省人)はこの大陸からの「外省人」−政府官僚・軍人を歓迎したものの、彼らの腐敗した、質の悪さに失望することとなります。
悪事のすべてを行い、そして時としてその犯人は罰せられぬこともなかったとか。
生活物資に関しても、中国人官僚によって横領・接収され、競売にかけられ物価は高騰する一方。

「犬去りて、豚来たる」−犬(日本人)は五月蠅くとも役に立つが、豚(国民党)はただ貪り食うのみと揶揄するほどに、外省人への不満は膨らんでいきました。

そして。
1947年2月27日台北市内で起きた事件をきっかけに翌28日、本省人によって市庁舎への抗議デモが行なわれました。しかし憲兵隊が発砲したことをきっかけに抗争は台湾全土へと広がることに。
1947年2月27日に起きた事件−。
台北市内で闇タバコの販売をしていた女性(本省人)に対し役人が暴行を加えた。女性は土下座をして許しを請うたものの役人たちは銃剣の柄で殴打したという−。

当時の台湾では、酒・たばこ・砂糖・塩などすべて中華民国政府によって専売となっていました。そんなことからこのタバコ売りの女性に対して同情が集まり、多くの台湾人が集結したのですが、役人たちは今度はその民衆へ無差別に発砲したのです。

そんな時代の映画。

港町・基隆で酒屋を営む林阿祿一家は、大陸からの外省人の横暴に苦しむ日々が続いていました。
船問屋を営む長男・文雄は地元ヤクザとのいざこざが絶えない。
次男は戦争に行ったまま帰ってこない。
三男・文良は精神を病んで戦場から戻ってきた。
そして聴覚に障害を持っている四男・文清(トニー・レオン)は小さな写真館をもっている。―専らそこは友人である知識青年たちの溜まり場になっている。
文清はその友人の妹・寛美に恋ごごろを抱いていた…。

この映画、今まで観たことのないタイプの映画。
冒頭に書いたロングショットが著しく少ないということもだけど、とにかくひとつの場面場面が繋がってないんです。
いえ、きちんとそれぞれはストーリーとして成り立ってるんだけど、思いついたまま撮影し、思いついたままにフィルムを繋げたって感じがするんです。
だから、いつもみたくストーリーを「文章」として起こすことができません。
DVDには「説明的な作り方をしていない」って書かれていたけれど、まさにそう。
−まるで当時の人たちが激動する世の中の動きについていくことができず、混乱をしているかのように、全く説明のつかない映画。

きっとこの時代の人たちって、自分の国を立て直すことに必死だったんだろう。
古い体制を排除したものの、新しい体制(秩序)が根付いているわけではない。
だからこそ、知識青年たちは集い、熱く力強く未来の「台湾」について語り合う。
自分の命をかけて、わが国の未来のために闘うなんて、ちょっと信じられないことだけど、本当にそんな時代があったんだ…。

まだ1度しか観てないんだけど、この映画はこれからも何度も何度も観て行きたいと思います。
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